ー 摩周ブルー ー
摩周湖を
訪れるのは
4回目。

ー 霧 ー
初めての
摩周湖は
霧に覆われていた。
全く視界の効かない
濃霧の中
湖が
どこにあるのかすら
わからない。
まさに
霧の摩周湖。
噂通り
と思いながらも
がっかりして
撤退。

ー 雲海 ー
二度目は
早朝
釧路から向かった。
眩しい陽が
真っ青な空に
登りつつあって
期待は高まった。
しかし
湖を取り囲む
斜面の眺望は
素晴らしいものの
肝心の湖は
分厚い雲海の底にあって
何も見えなかった。
しばらく粘ったが
雲海が
消える様子もないので
諦めて撤退したが
めったに見られない
雲海の摩周湖も
絶景で感激した。

ー 猛吹雪 ー
三度目は去年。
弟子屈の手前あたりから
降り出した雪が
次第に吹雪になった。
吹雪は
勢いを増して
道路も
あっという間に
雪が
深くなっていく。
ハンドルが
取られるほどの状態になり
危険だと判断して
断念した。

ー 初めての素顔 ー
こうして
毎回跳ね返される
難攻不落の
摩周湖だったが
この日は違った。

雲は多いものの
空の感じは
とてもいい。

ー 驚きの青 ー
車を降り
強風の中
第一展望台に向かう。
その青は
実に強烈だった。
あまりの美しさに
見た人すべてが
歓声を上げている。
空が
映り込んでいるのか
と思ったが
摩周湖ブルーは
更に深く濃い。
こんなに
印象的で
美しい青は
初めて見た。

ー コントラスト ー
車で
第2展望台に向かうと
さらに青は
鮮やかさを増し
表情が豊かになった。
しかも
雲が多いので
スポットライトのように
照らされたかと思うと
影が現れ
その作用で
湖面の青は
刻々と
表情を変えていく。
急斜面の紅葉と
水辺の深い青が
出会う様子も
見事だった。

ー 描くのは風 ー
小さな
中之島の周りには
風が創り出すと思われる
波で
不思議な模様が現れる。
湖面にも
相当強烈な風が
吹いているらしい。

ー 寒さを忘れて ー
この美しさを
写し止めようと
夢中で
シャッターを
切り続けた。
かなりの強風だったが
その寒さも忘れていた。
カメラ:SONY α7RⅤ
レンズ
1:FE 70-200mm F2.8 GM OSS Ⅱ
2:FE 16-35mm F2.8 GM