今回は1月23日まで開催されている美瑛写真サークルの写真展のご案内です。
・会期は1月23日まで!
12月28日という年末ギリギリから始まった美瑛写真サークルの写真展も残すところ10日を切りました。
今回のテーマは「私のベストショット2021」。
2021年のベストショットということもあり力作揃いです。
全40点がずらりと並んでいる会場の様子は壮観です。
ぜひご高覧下さい。お待ち致しております。
- 会期:2021.12.28〜2022.1.28
- 入場料:無料
- 会場:丘のまち交流館 bi.yell(ビ・エール)
- 美瑛駅前の旭川信金裏です。
- 所在地:上川郡美瑛町本町1丁目5番8号
- 開館時間:10:00〜19:00
- 休館日:月曜日
・3点出品
今回ボクは3点出品しています。
・作品1「春の夕暮れ」
滝川市の江部乙で撮ったものです。
直前まで満開の菜の花畑を撮っていました。
厚い雲が空一面を覆い尽くし、すっかり暗くなったので撤収しようと坂道を下り始めた時、突然空が赤く染まり始めました。西側に薄明かりは見えていましたが、まさかこんなに劇的な夕焼けになるとは思わずにいたので驚きました。
田植えが終わって水が張られたばかりの水田にリフレクションが映り込んでいるに違いないと思い急行してなんとか間に合いました。
・タイトルの由来
「田植え直後の苗が整然と並んだ水田」という要素がなければ、ただのきれいな夕焼けだったと思います。だからベタではありますが、あえて「春の夕暮れ」というタイトルにしました。
・こだわったのは空の階調
この写真を仕上げるに当たって特にこだわったのは空の複雑な階調を表現することでした。真っ赤に焼けている部分、金色に光っている部分、そして重く垂れ込める不気味な雲の様子。それらが写り込む水田。そうした複雑な要素を自分の記憶を元に磨き上げ何枚もテストプリントを重ねました。
・選択した印刷紙
印刷にあたっては輝きを表現するため超光沢紙も検討しましたが今回はピクトリコのセミグロスペーパーという半光沢紙を選択しました。複雑で重厚な空の表情と水田の映り込みがほどよく表現できたと思います。
・展示のこだわり
展示にあたっては会場での映り込みを嫌って表面のアクリル板は、あえて使っていません。
・作品2「羽音」
永山新川での一枚です。
川面を埋め尽くす鴨が物凄い羽音と水しぶきを上げて一斉に飛び立った瞬間です。水しぶきが凄くて飛び立つ鴨は霞んで見えます。
・仕上げのこだわり
この霞んでいる様子をさらに強調するため仕上げ段階で意図的に彩度を落としています。一見モノクロのように見えますが色はしっかり残っています。
・印刷紙のこだわり
印刷紙はアワガミファクトリーの竹和紙を選択しました。艶がなくざっくりとした風合いが、この作品には合っていると思います。
・実物を見て欲しい!
ぜひ会場でご覧いただきたい一枚です。
和紙の質感を見て下さい。
・展示のこだわり
こちらもせっかくの和紙の質感を活かすためアクリル板なしでの展示です。
・作品3「凌雲閣の秋」
この作品は十勝岳温泉の凌雲閣の紅葉です。
・最高の撮影日和
このポイントでは毎年撮っていますがこれほどの好天に恵まれ、これほど鮮やかな紅葉を見たのは初めてかもしれません。まさに絶景。まさに錦絵の世界でした。
・数ある中から
数多くのカットの中には、一面を紅葉が埋め尽くすものもありましたが雄大にそびえる山肌と紅葉との組み合わせが、この時の強い日差しやコントラストの強さをもっとも良く表現していると思いこの一枚を選びました。
500mm近い超望遠レンズ、しかも三脚を使わず手持ちで撮ったのですがブレることもなく隅々までしっかり解像して立体的な一枚になったと思います。
・印刷紙とインク
印刷紙はピクトリコのセミグロスペーパー。顔料系インクの特徴である鮮やかな発色と濃厚な色乗りで険しい山肌と青空、そして紅葉が美しく表現できたと思います。
・展示のこだわり
こちらもアクリル板なしでの展示です。
・モニターとは別物です!
写真を印刷して額に入れ会場で照明が当たると初めて「作品」として完成したと、いつも思います。モニターで見る小さな絵と違ってA3ノビという大きな紙に印刷された写真の世界は、どの写真もまったくの別物です。
ぜひ実際に見ていただきたいと思います。
・記事を書いた理由
普段は会場で写真を見て帰るだけですが、こうしたこだわりや裏話はわかりませんね。
だから今回はあえて書きました。
うるさいよ、しつこいよと思った人もいるかも知れませんが、この記事を思い出しながらボクの作品を見ていただけるとうれしいのです。
・お急ぎ下さい!
1月23日で写真展は終了です!
事前にご連絡いただければ可能な限り在廊しますのでよろしくお願い申し上げます。
こんにちは
最初のコメントが保存されなかったらしくて、載らなかったですね。(^^♪ すみません。
改めてというほどではないですが、作品展の3点のすばらしさに驚きます。
どの作品もそれぞれに考えて作品にしているということ、最近は撮ってすぐにネットに上げて終わりのようなことが多い中、やはりプリントして作品に仕上げることは大事だと私も思います。
私もこちらのクラブで作品展がある時には、最近は和紙をよく使います。
又、楽しみにしています。
BERUMOON様
そうなんですね。和紙をよく使われるとのこと。BERUMOON様の傾向を見て来てなるほどなぁと思いました。確かに柔らかいイメージの表現に和紙やコットンペーパーなどの非光沢紙は合うかと思います。
ボクはずっと一匹狼でしたが一昨年、初めて美瑛写真サークルに入れていただいてその写真展に自分の作品を展示した時の感動が忘れられません。それまでモニター以外は年賀状に印刷するくらいしかなかったのですが大きく印刷して額に入れ展示するという経験をしてみると記事にも書きましたが「やっと「作品」として完成したな」と思いました。人様に見せるなんて恥ずかしいと思ってましたがその様子は堂々としていて手応えも感じました。
プリントすると写真はうまくなると言いますがプリントの奥深さがわかると撮る時のイメージの描き方が変わるという意味ではないかと理解しています。つまり撮る段階で仕上がりまでのイメージを持って構図を決め設定を決めるということかと。
去年初めて本格的なプリンターを購入し今回の写真展では納得の行くところまでテストを繰り返すことが出来ました。その中で用紙の世界の奥深さを痛感しいろいろな用紙を試してみたいと思う気持ちが強くなっています。資金的に余裕があるわけではないのでいろいろは試せません。用紙に関する情報があれば教えていただけると助かります。ぜひ教えて下さい。よろしくお願いします。
コメントの追加です
私は三枚のうちでは羽音が一番気に入りました。(^^♪
和紙の雰囲気が良いですね・・・
BERUMOON様
ありがとうございます。ボクも「羽音」好きなんです。今回は「春の夕暮れ」で少しドラマチック、「凌雲閣の秋」はフォーマル、そして「羽音」でアーティスティックな感じと三作それぞれ違うものと思って選びました。ですから「羽音」を褒めていただけるとうれしいです(^^
和紙の雰囲気見て欲しかったです。
写真展、おめでとうございます。
三枚とも素晴らしい作品ですね。用紙にもこだわっているようですが、私もピクトリコのセミグロスはよく使います。またアワガミファクトリの竹和紙も好きです。
確かに作品はプリントして額装して飾って見て頂きたいですね。
その意味も分かります。良い作品を作られていますね。何時か実際に拝見出来たら嬉しいですが・・・(^^)/
BERUMOON様
なぜかスパムコメントに分類されていました。申し訳ありません。
ピクトリコのセミグロスペーパーは発色もよく引き締まるのでなかなかいいですね。
竹和紙もお使いなんですね。いよいよ親近感300%です(^^
コロナが明けたらボクも見に行きたいですし、ぜひ見に来て下さいね。