幸せなモルモット

ー 幸せなモルモット ー

2024年
令和6年が始まった。

昨年4月
母が亡くなり
いよいよ一人での
お正月になった。

ー 友の会 ー

母は
自由学園の創始者
羽仁もと子さんを中心に
結成された
全国友の会に
若い頃から
参加していた。

おばあちゃんも
会員だったはずなので
その影響だったかもしれない。

ー 料理上手 ー

母は
料理上手だった。

友の会では
料理講習会を開催しており
指導的立場だった母は
その中心にいた。

その関係もあったのだろうが
友の会で覚えたであろう
お菓子や料理を
ボクらは
よく食べた。

ー ドーナツ ー

覚えている
最初のデザートは
ドーナツ。

揚げたての
ドーナツは
白い砂糖にまぶされて
皿の上に。

最初は
穴の空いた
ちゃんとした
ドーナツだったが
だんだん
ただ丸いだけのものになった。

あれは
数を増やすため?

いや
手抜きだったんだな
きっと。。。

ー ピロシキ ー

ピロシキは
ロシアの揚げパン。

具沢山の
今で言う菓子パン。

具の中身は
甘辛く炒めた
豚のひき肉
しらたき
みじん切りのタケノコなども
入っていたと思う。

ロシアのパンに
しらたきなど
入っているわけはないから
日本の
アレンジレシピなんだろう。

この和風の具材と
揚げパンの
相性は抜群だった。

ー ブラマンジュ ー

ブラマンジュは
生クリームが
たっぷり入った
濃厚なムースに近い
ゼリーの一種。

元々
我が家では
ミカンを入れた
牛乳寒を
よく食べていた。

ブラマンジュは
ミカンなどは
一切入らず
とても濃厚で
シンプル。

まったりとした
甘さが
口いっぱいに広がる。

ボクのお気に入りで
こうして書いていると
あ〜食べたいと
唾がこみ上げる。

ー プリン ー

母のプリンは
特別だった。

蒸し器で
蒸し上げられた
プリンは
冷えるまで
お預け。

待ちきれなかった。

なめらかで
芳醇な卵の甘みと
大人っぽい
苦味の効いた
カラメルソースが奏でる
ハーモニーは
この世のものとは思えぬ
美味しさ。

思わず
笑顔になった。

ー 幸せなモルモット ー

もしかすると
ボクらは
腕試しの実験台?

モルモットだった
のかもしれない。

しかし
この世の中に
こんなに幸せな
モルモットが
いるだろうか。

ー 天国で ー

逆らったこともある。

泣かせたこともある。

特に
ボクの鬱は
心配だったに違いない。

血筋に
鬱の人が
多かったこともあって
自分を責めただろうと思う。

ごめんね。
お母さん。

天国で
お父さんと二人。

いつまでも
見守っていてね。

感謝してます。

ありがとう。

カメラ:SONY α7RⅤ

レンズ:FE 70-200mm F2.8 GM OSS Ⅱ

撮影地:コムケ湖(オホーツク)

「幸せなモルモット」への2件のフィードバック

  1. お母さまの思い出、天国で嬉しく思っていますね。
    親は良いですよね、私も最近はよく思い出します。今年のお正月は寂しいですが、頑張ってくださいね。

    1. 食べ物ばっかジャンとか怒られそうですね。
      アンタは舌だけは肥えてるからねとよく言われました。
      懐かしいあの味また食べられるといいなぁ。
      そのうちAIで完全再現なんてできちゃうかもしれませんね。

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